お気に入り記事の保存はアプリが便利!

ほぼ日刊イトイ新聞

2024-05-12

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・思えば、それなりに長く生きてきて、
 何度も「おちこんだりもしたけれど、私はげんきで」した。

 おちこんでいるときには、どうしたらいいか、
 おちこんでいるので、わからなくなっちゃうのですが、
 その都度「どうしたらいいか」考えるのではなく、
 いくつかの方法がある、として決めておくのが便利です。

 おちこむとか、怖いとか、心配だとか、
 想像力がなければ、ありえないことなのです。
 「幽霊の正体見たり枯れ尾花」といいますが、
 枯れ尾花を幽霊だ幽霊だと想像するから怖いのです。
 シンプルに言うと、想像をやめることが「方法」です。
 酒を飲んで忘れればいい、というのはダメです。
 酒を飲んでちょっとアホになったりするのはダメです。
 そのアホのままでさらに考えちゃうから、どん底です。

 いいのは、からだを動かすことです。
 外に出る、散歩するとかも、それをしている間、
 あんまり突き詰めたことは考えにくいので、いいです。
 散歩がいいのと同じように、走るのもいいと思います。
 こっちは、呼吸も激しくなるし疲れるしね、
 想像力だの心配だの言ってる余裕はなくなります。
 試したわけではないのですがラジオ体操はいいと思います。
 あんまりかっこよくないじゃないですか、ラジオ体操って。
 それがいいのだと思います、きっと想像力は減衰します。

 『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』の著者、
 二重作拓也さんは、「感謝する」ことを勧めています。
 人間の脳は「不安」と「感謝」を同時に感じられない。
 だから、だれか、なにかを対象に「ありがとう」を
 イメージしていると、「不安」が消えてしまう、と。
 なるほどと思いますよね、もう、いっそ、
 ラジオ体操をしながら感謝していたら、最高かも。

 もうひとつ、これはぼくの独自に考えたことなのですが、
 胸の上のほう、鎖骨の下ぐらいのところに手のひらを当てて
 じわぁっと温めるのは、とてもいいです、理由は知らない。
 以上、いろいろお気楽な「おちこみ対処法」を記しました。
 連休の後はおちこむ人が多いので、少々のおせっかいをね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
元気じゃないまま考え続けるって、ろくでもないことですよ。


ここ1週間のほぼ日を見る コンテンツ一覧を見る
ほぼ日の學校
吉本隆明の183講演
ドコノコ
ほぼ日アプリ
生活のたのしみ展
TOBICHI東京
TOBICHI京都